お母さんの愛情

赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいる間、へその緒を通してお母さんから栄養をもらって成長します。

そして生まれてからは、母乳や食べ物を与えられて大きくなります。

人の成長には「心の成長」「身体の成長」そして、何と言ったらいいか「魂、エネルギーの成長」があると思います。

物質的なものを与えていれば、身体は大きくなりますし、心も年齢に応じて成長はするでしょう。

でも愛情不足ではどんな風に育つでしょう?

小さい子どもは、たいていはお母さんの近くにいて、お母さんの「気」というエネルギーフィールドに入って、そこで目に見えないものを受け取って、安心して成長していきます。

その「気」が、生涯その子を支える愛情のもとです。「気を配る」「気にかける」「元気を与える」。人はお金や食料、物質的なものだけでは育ちません。

人格形成にかかわる育児、家庭の運営の全般を担うお母さん365日膨大な仕事をこなしていますから、費やすエネルギーも相当です。数値化もマニュアル化もできないので、正解かどうかも分からないですし、たいてい想定外に進みますから。

愛情不足の子どもにしないために、エネルギ―源であるお母さんのエネルギー/愛情不足は解消しなくてはならない大切なことです。

ところが夫婦の絆がないと家庭内で愛情が得られずお母さんは枯渇してしまいます。日本ではまだまだお父さんは家庭の外、仕事に価値と力の大半を注ぎ込んでいて、妻や子どもに注ぐエネルギーの大切さや尊さを正しく理解できない人が多いように思います。

ゼロならまだいい(?)のですが、そればかりかカサンドラ症候群では逆にエネルギーを膨大に奪われますから、お母さんの愛情タンクは空っぽで青色吐息です。そうなると子どもへの影響も心配です。

エネルギーが足りなくて子どもに回せなかったり、しっかり愛情を伝えられなかったお母さんのもとで愛情不足で育った子は、大人になると、その欠損を埋めるために、他人のエネルギーを奪う行為をします。

相手をコントロールしようとする、マウントをとることをします。

人に謝らせることもそうです。謝らせることで相手のエネルギーを奪います。

それから無視や傍観もそうです。そうすることで相手に心配させて圧をかけて相手のエネルギーを奪います。

でもこれらって、寂しいネガティブなエネルギーですよね。そんなもので埋めようとしてもちっとも幸せそうではありません。

カサンドラ症候群の夫も、根っこを見てみるとそういう傾向があるように思います。人は好むと好まざるに関わらず、親からの宿題を背負わされているものです。

わたしが苦しい位置にい続けたことも、突き詰めていけば自分自身の親子関係に根っこがあったと思っていますし、それならばパートナーにもそういうところがあるでしょう。

人の心が分からない、モラハラ・パワハラでマウントをとる。そこには彼ら自身も認識していない何か苦しい課題があるように思います。残念ながらカサンドラの夫だちにそのことを尋ねることは彼らの性質上難しいのですが、いつの日か本心を聞いてみたいなと思っています。