変態が理想です

長らく「変態」に憧れ続けています。

1つ目の意味としては、おそらくあなたが普通にイメージする「変態」ですが、
わたしは、「度を越して夢中になれる何かを持っている人」のことを、畏敬の念を込めて「変態」と称しています。

友人は、塾の先生から
「母親が子離れするのに一番いいのは、お母さんが推しを持つことですよ、って言われたけど、
今になって分かるような気がする」と言っていましたが、これに近いものがあると思います。
(彼女はカサンドラ状態に悩み、子育てでも悩んでいました)
例えば、韓流スターに憧れる中高年の女性がこぞって韓国に出かけていた頃がありましたよね。
(今でも活動はあるのだとうと思いますが)そんな時の彼女たちは実にパワフルです。
ご主人に何を言われても何のそのだと思います。

わたしの周囲でも、マウンテンバイク、お城巡り、狩猟、芝居、紅茶、など
それぞれ夢中になれるものに打ち込んでいる人たちがいますが
彼らを見ていると、周囲の言うことなんて馬耳東風ですし、
多少嫌なことがあっても元気になれますし、レジリエンスが高くて最強だなぁと思うのです。

そのことを考えるともうワクワクして、多少の辛いことは飛んでしまうのですね。


そして「変態」にはもう1つの意味があります。

動物では、幼生から成体になる過程で形態を変えるものがいます。
オタマジャクシがカエルになったり、蛹が蝶になったり。
生物学的には謎が多いのですが、どうやら完全変態する昆虫は、
蛹の中で過去の幼虫時代の生体組織を完全に溶解して、
そのドロドロに溶けた状態から成虫としての姿を新しい、まったく別の生物として再構成するらしいのです。

ですから、苦労している時期の終盤は、まさに蛹の時期。
そこからわたしたちは新しい姿で 翔び立つことができるのです。

そうした2つ目の意味での「変態」にも、憧れます。

あなたは蝶になりたいですか?
これから先の人生、軽やかに翔びたいと願うなら、蛹の時期は避けられない必要な時間です。
じっくりしっかり、蛹の時期を経験してから、美しく変態しましょう。